食の安全・安心

令和4年度三重県食品監視指導計画(案)に対する意見を提出しました

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三重県生協連 食と健康の委員会は、令和4年度三重県食品監視指導計画(案)について、以下の意見を三重県に提出しました。

1、施設の衛生監視と食品の検査に関する取組について
 カンピロバクターによる食中毒の発生で、厚生労働省によると市販された鶏肉の6割以上からカンピロバクターが検出されたという報告もあります。十分に加熱されていない鶏肉を食べることで食中毒症状だけでなく数週間後にギランバレー症候群を引き起こすこともあると聞いています。近年、家庭での「とりハム」や「サラダチキン」等の低温調理も気になります。消費者に対する食肉の生食に関する注意喚起を進めてください。
また、アニサキスによる食中毒についても軽視できません。生鮮魚介類の取扱施設への監視を強化していただき、HACCPに沿った適切な衛生管理の状況確認を実行してください。

2、食の安全・安心の相互理解に関するリスクコミュニケーションについて
 食の安全を構築していくことは、消費者にとって暮らしの基礎となる重要な課題です。消費者や、生産者、食品等事業者との連携をより強化し、食中毒の予防や、食品衛生、食品の適正表示等に関わり正確な情報の発信や、意思疎通、情報共有を一層充実させてください。
また、ネオニコチノイド系の薬害は農家も知るところであり、自家用の野菜や茶には散布しない方達もいます。見栄えを求める消費者側の問題もありますが、オーガニック栽培が大きな流れとなっていくようコンパニオンプランツや、農業用肥料コーテイング剤の海洋流出に関しマイクロプラスティックごみをテーマとしたリスクコミュニケーションも進めてください。

3、食品の適正表示に関する取組について
 食品表示法は、消費者に食品選択の目安となる情報を正確に分かりやすく伝えるように施行されたものです。しかしながら、アサリや、ワカメ、ウナギなどの産地擬装が絶えません。事業者が正しい表示を行うよう監視指導と、買い上げ検査でのDNA検査の増強、トレーサビリティー制度の確立を進めてください。

4、食品等の試験検査等に関する基本的な考え方について
 令和3年度は、県内で国体等が開催されることから弁当調整施設および、宿泊施設の試験検査を積極的に実施されましたが、令和4年度の食品監視指導計画案からは削除されています。新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、お弁当等テイクアウトの需要が見込まれます。弁当調整施設等への試験検査の継続を行ってください。
また、「はちみつ」への除草剤成分「グリホサート」の残留農薬数値が問題となっています。「はちみつ」は、収去検査による残留動物用医薬品検査だけでなく残留農薬についても検査を行ってください。

5、食品衛生監視員等の育成について
 新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、県や市町職員の業務負荷が高まっている中ではありますが、組織体制の強化は重要です。食品衛生監視員の体制確保と、最新の知識や技術の習得によるスキルアップを図るための教育訓練を行ってください。

令和4年度三重県食品監視指導計画(案)に対する意見 2022.02.25

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